【仕事環境】仕事でMacBook Proって使えるの? 〜第4回〜 「Power MacG4からPower MacG5へ。OS9からOSXへ。〜そしてG5を購入した理由〜」

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今回は前回の予告通りに「Power MacG4からPower MacG5へ。OS9からOSXへ。〜G5を購入した理由〜」という題名でお話しようと思います。

「ここのところMacBook Proの話と関係ないじゃん!」とツッコミを入れられそうですが、単純に「MacBook Proで仕事が出来る」ということだけを書くと、いきなりMacBookやMacBook Proを購入して「使える」「使えない」と結果を出しがちになると思い、敢えて昔からの自分の履歴を書いています。

万人の期待する100%の答えを出すことは無理ですが、自分で納得のいく答えを出すために、多方面の視点から物事を見る事も大事ということも、同時にお伝えしたかったので…もう少しお付き合い頂ければと思います。(といっても、読み飛ばして頂いても対して問題ない方もいらっしゃると思うので…その辺はお任せいたします。)おさらいも含めて、前々回のお話の中で「MacBook Proに移行した決定的な後押し」を今回も記述しておきますね。

1.「作成するデータの作り方の考え方が変わった」
●出来る限り修正可能なデータ作りを心がける

2.「スペックと価格のバランス」
●本体を購入するのは、直販店、電気屋、パソコンショップ、中古、新古と様々な方法がある。

3.「MBPをお持ちの現役のデザイナーさんに話を聞いて、実際に触らせてもらった」
●実際に触って、体感をして自分が使っているときの感覚を想像してみる。

前回、1番目の「作成するデータの作り方の考え方が変わった」のお話の続きです。
QuarkXPressでのグラフィカルな表現をする仕事の流れが確定したのはいいのですが…正直、グラフィック処理をする時間と、アプリケーション(IllustratorやPhotoshop)のフィルタ処理や画面の描写処理の時間があまりにもかかり過ぎていました。
今であれば、そういった処理時間を利用して、前もって用意していた小さな雑用をこなすとか、アイデアを練るとか、本を読む等をしていますが、当時は思考停止になりやすい自分であったため、仕事中に他のことを考える余裕もなく「早く終われば…」とイライラしている自分と「どうせ終わらないなら、ダラダラやるか…」などといった、あまり生産性ではない考えが自分の中で芽生えていました。

そんな中MdNやDTPWORLDを読んでいると、Mac関連の本には「OS9のサポートの終了」「OS9単独起動モデルはこれが最後!」という記事がちらほらと…薄々気付いてはいたのですが、周りのデザイナーさんや出版社さんの環境を見ても「みんなが変わらないのなら、私も無理に環境を変える必要がないよね」と、他人事のように忙しさにかまけて、そしてどこかで環境が変わることの恐怖を見て見ぬふりをして時を過ごしていました。

そしてとある日に、そのときはやって来ました。
「PowerPC最終モデルの発表」
「IntelMacの発表」

この2つの発表を聞いて、ものすごい危機感を感じました。

当時、新品で買えたのはPower MacG5(以下G5)の最終モデル。
OS9が単独起動できる最終モデルのPower MacG4(以下G4)(MirrorDrive)はすでに販売は終了していて、購入出来るモノは中古で出ているだけでした。ちなみに当時の私の知識は「G5ではOS9(classic環境)で使用していたQuarkXPress/3.3/4.1やIllustrator9等のアプリケーションはとりあえず使えるけど、仮想的にしか使えない」といったぐらいの知識でした。

この先、もしG4が修理保証がなくなって、Macが壊れたらどうしよう?
G4の同じマシンを複数台買う?
それとも仕事が出来るか分からないG5を購入?
…廃業?転職?(極端ですが、本当に考えてました)
いろんな考えが頭の中をよぎります。

そういった考え抜いた結果が…G5の購入でした。

G5&OSX環境で仕事が出来ないって、誰が決めたの?自分が勝手にそう思っているだけじゃない?可能性があるならやってみようよ。
自分で決めて自分で責任を取れるんだったら、G5を購入して、使えるまでカスタマイズや自分なりの方法で試してみて、もがいて、悩んで、それでもダメなら、そのときに考えればいい。この仕事が好きなら、最後までもがいたろ
そもそもエディトリアルをメインとして仕事をやっているけど、そのワクって誰が決めたの?ポスター、POP、パッケージ…なんならイラストを描いていたんだから、イラストを仕事としてトライしてもいいじゃん。トライするのは自由だし。エディトリアルじゃなきゃダメって、誰が決めたの?
誰かに許しをもらわないと、オレはなにも決められないのか?

なんて今振り返ってみると、こんな感じでこじつけ気味ですが、自分に言い聞かせて、やらないことに不安を持つなら、やっちゃって悔いはないと思った方がよっぽどマシ。と、購入に踏み切った次第です。
今考えると、外的な要因に責任を押しつけて、自ら責任を取りたくないという考えが自分の中にあったんだと思います。そして、その当時の環境にに対する「執着」がすごく強かったんだと思います。すごく自分が「自由」じゃないなぁ…と、当時を振り返ると、そんな感情が湧いてきます。
そこで、今、一番気にして行動しているのが「言い訳とあら探しをやめる」ということでした。いわゆる「プラス思考」と言われている事と似ていますが、全く持って違います。そして、この決断や考え方がMacBook Proを購入する時にも受け継がれています。

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↑上記の作成したデータは、当時QuarkXPressでレイアウトをしていたものです。5、6年前でしょうか?なんだかすごく懐かしいです。

「仕事でMacBook Proって使えるの?」連載一覧

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1972年生まれ。東京都八王子出身・中野区在住。デジタル機器やデジタルサービスを駆使して、いつでもどこでも人生を謳歌する「デジタル寅さん」として活動中。デジタルの楽しさを知ってもらうためのデジタルサポートを行っています。 その他にはグラフィックデザイナー、料理や食を通じてコミュニケーションを楽しむ研究をしている「食と心の研究家」としても活動。料理コミュニティ「キッチン男子部」の顧問も。

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