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【セミナー】【レポート】DTP Booster009(Tokyo/091208)に参加してきました。そして次回のDTP Booster 010(Tokyo/100119)はIllustrator特集です。

2009年12月8日(火)に行われたDTP Booster 009(Tokyo/091208)@pdf特集に行ってきました。そのときのレポートをしていこうかと思います。

場所はすでにDTP Boosterでは定番になりつつあるデジタルハリウッド本校(お茶の水)セミナーホールで行われました。 今回の講師は大日本スクリーンの松久 剛さんで「決定版!PDF出力の手引き – データ制作からのアプローチ -」という内容で講演をされました。

今まで参加したDTP Boosterは、adobeの3製品(Photoshop、Illustrator、InDesign)をテーマにされていたので、今回の『pdf出力』というテーマでの内容を、現場でどう生かしていこうか?と始めは考えていました。

ちなみに我が事務所でのメイン仕事は雑誌デザインなので、pdf出力、pdf入稿は正直やった事がありません。あえてpdfを使うシチュエーションは、デザイン内容のカラーカンプとして使われる事です。ですが、ペラ物、小冊子、印刷会社との直での仕事であれば、pdf出力のノウハウを覚えておくことも、十分メリットにつながると思いました。そういった気持ちで今回のセミナーを聞こうと思ったのですが…色々な意味で松久さんの講演内容は、pdfという事だけでなく、物事のとらえ方、チャレンジ精神の大事さも知ることができ、とても充実した内容のセミナーだったと思います。

今回はどちらかというと印刷会社の方向けかと思って初めは聞いていました。ですが制作サイドのちょっとした問題意識があれば、pdf作成の時だけでなく、通常に入稿するときの注意点としても勉強になったことも多かったので、特に2点自分が気になった点を上げて、シェアしたいと思います。

 

1)白ノセオーバープリントの恐怖

CIMG2281.JPG

Illustratorにて、オーバープリント設定をしたスミ文字を純粋に色を『白』にしたとき、白文字がノセ状態になる。ということは…全く文字が見えなくなるということです。普通に文字のみでデザインを組んでいたところ、『紙面が寂しいので色や写真を地に敷いて下さい。』とクライアントからの修正をするときとかに注意が必要です。

この回避策として、グラフィックスタイルを使って、オーバープリント設定を外したアピアランスをセットしておくとかすれば問題ないのですが、そういった準備をしておかないと問題が発生します。なので、事前に分かっているものは、仮説と検証をしておいて、回避できる物は回避しておくのが一番かと思います。(参照:あかつき@おばなのDTP稼業録 【Illustrator】グラフィックスタイルをスウォッチ代わりに使う) 

  

3)epsデータは透明効果が破棄され、分割・統合されるという事実

CIMG2287.JPG

これは自分も苦い思い出があるのですが…我が事務所では、PhotoshopやIllustratorのepsデータでの入稿は基本的には禁止しています。いただいたデータの準備をするときには、必ずIllustrator、Photoshop、ともにネイティブデータに変換してから作業をしています。

なぜかというと、透明効果を使ったデータを作成しないとしても、その後どんなデザインの修正や完成イメージの変更になるか分からないので…保険も含めてIllustrator、Photoshopともにネイティブデータで作成することにしています。QXでレイアウトを組んでいた時代に、キリヌキ写真にシャドウを乗せるような効果を使って表現することがあったんですね。もちろんQX3.3の時は、ネイティブデータは対応していなかったので、Illustratorで写真を配置してアピアランスでシャドウをつけて作成していたことがあったのですが…データによっては、分割、統合するときに、上記の写真のように透明効果を使っている部分がラスタライズされて、四角いBOX画像のようになる所があります。そしてその分割、拡張した四角い画像の辺の部分に。細い白い線が出てしまった事がありました。

そういった失敗を起こさない為にも…ネイティブデータのメリットと保証は他には変えられないがありますので、出来ましたら、保存形式はネイティブデータを使っていただく事を推奨いたします。

【総評】
毎回思うのですが、発表されているセミナーの内容、テーマだけで判断せずに、別の観点からセミナーを受けてみるという事は大事なんだと思います。現場での直結した情報ももちろん大事かと思いますが、セミナー上での臨場感、プレゼン方法、話し方、違う現場から見た真逆の視点、セミナーの講師の方々の経験を元にして公表される経験と裏付けまでのやり通す情熱、関わり合いのある方に対しての愛…解釈は様々ですが、学ぼうと思う気持ちと時間の使い方も、DTP Boosterに限らず、今後セミナーや講演会に出席してみては?と強くオススメします。しかし、松久さんの情熱は熱かった…こちらにも熱が移りそうでしたから(笑)素晴らしい講演、ありがとうございました!

 

【参考データ】

Trueflow SE:大日本スクリーン製造株式会社 メディアアンドプレシジョンテクノロジーカンパニー

Trueflow印刷ユーティリティ2.5

Trueflow出力の手引きWeb版

【今後のDTP Boosterについて】
次回はIllustrator特集です。講演のメンバーですが…今回はあかつき@おばなのDTP稼業録あかつきさんがスピーカーとして出るそうです。応援ハチマキを持って応援しに行きますよ(笑)仕事やプライベートで、DTPに限らず最近はIllustratorをに使う方も多いかと思いますので、興味のある方はぜひ!

DTP Booster 010(Tokyo/100119)
2010年1月19日、アップルストア銀座 3Fシアター

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1972年生まれ。東京都八王子出身・中野区在住。デジタル機器やデジタルサービスを駆使して、いつでもどこでも人生を謳歌する「デジタル寅さん」として活動中。デジタルの楽しさを知ってもらうためのデジタルサポートを行っています。 その他にはグラフィックデザイナー、料理や食を通じてコミュニケーションを楽しむ研究をしている「食と心の研究家」としても活動。料理コミュニティ「キッチン男子部」の顧問も。
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