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【セミナー】【レポート】DTP Booster006(Tokyo/090915)に参加してきました。そして次回のDTP Booster 007(Tokyo/091013)はInDesign特集です。

2009年9月15日(火)に行われたDTP Booster 006(Tokyo/090915)@Photoshop特集に行ってきました。
そのときのレポートをしていこうかと思います。

CIMG1449.JPG

場所はデジタルハリウッド本校(お茶の水)セミナーホールで行われました。お茶の水は何度も行っているのですが…デジハリ内に入るのはこれが初めてで、何となくデザイン専門学校に行っていた時のことを思い出してたり。なんだかなつかしいなぁ…この雰囲気。

当日は『あかつき@おばなのDTP稼業録』のあかつきさんと、『たまには書くぞDTP 』 のjdash2000さんが来ていました。jdash2000さんとは初対面なので、名刺交換をば。はるばる東京に…そして諸々ご苦労様でした(笑)。そして会場では偶然にも『イラレラボ』のカワココさんと遭遇。Photoshopのアップグレードの話とか諸々してました。あとはSさんも来ていたようです。来月はご挨拶させてくださいませ。

初めに主催者のswwwitchの鷹野さん(写真右)がご挨拶。相変わらず進行がうまいなぁ…勉強になります。セッションは2部構成で行われました。第1部は『現場でスグに使える人物合成』と題してウープスデザインのまめこさん。第2部は『ソフトフォーカスのシミュレーションとランダムなブラシによるオブジェクトの配置』と題して(株)テイク・フォト・システムズの藤本 圭さんが担当されました。

 

第1部「現場でスグに使える人物合成」
ウープスデザイン・まめこさん

小柄な女性のまめこさんがトップバッターです。『TOKYO NYLON GIRLS 』というWEBマガジンで取り上げられているネタを紹介していました。「O茶の水元女子大生の上京日記」の亀本さやかさんのリクエストで『MEGになりたい!』という企画だそうです。
(詳細情報は各リンクからどうぞ(笑))

1.黒バックの背景に髪の毛をなじませるTips
髪の毛の大きなレタッチ部分は、カスタムブラシをつかって毛を作成して、スタンプツールで元の毛を抽出して修正というテクを使っていました。

2. 黒バックに切り抜いた画像をなじませるTips
切り抜いた画像を元に、切り抜いた画像を複製して彩度を落とし、切り抜いた元画像を少し内側にマスクして、2つのレイヤーをブラシで調整しています。

3.部分的なカラダのパーツの調整(腕を細く長くする、バストアップをする)
調整したいパーツを切り抜き、ゆがみツールで補正。細かくするのではなく、大きめのブラシでさらっと筆を流すようにするといい感じに。バストは…ボンっと大胆にふくらませていました(笑)

4.肌の色の補正
肌の部分だけを切り抜いて『ダスト&スクラッチ』で肌のノイズを取った後に、余分な部分をマスクしつつ、追い焼きツールで部分的に明るくする。

という、一連の作業を動画を交えながら解説していました。はじめてとは思えない講演ぶりで、合成をこれから勉強する方にはいい見本になったのではないでしょうか?

 

第2部『ソフトフォーカスのシミュレーションとランダムなブラシによるオブジェクトの配置』
(株)テイク・フォト・システムズ/藤本 圭さん

そしてトリは…やさしい雰囲気を醸し出していた藤本 圭さんです。丘の上で花嫁さんを撮影した写真を元に、基本的な色補正とソフトフォーカスの方法。カスタムブラシを使った神秘的なオブジェクトをランダムに配置するTipsを紹介していました。

1.ハイライトを効率的に明るくする方法。
元画像の各カラーチャンネルをコピーして、アルファチャンネルの明度をはっきりさせた後に、元画像からハイライト部分を抽出した画像を複製して、レイヤーモードを『スクリーン』にする。各チャンネルを使っての選択範囲を効率的に抽出する方法は、色々なシチュエーションで使えるので、覚えておいた方がよいかと思います。

2.肌や服、草木など、シチュエーションにおいての、アルファチャンネルの選択方法のTips
モノと色の特性を知っておくと、どの部分のカラーチャンネルをアルファチャンネルとして使えば、効率的に変化をつけたい部分がマスク出来るのか?というのが分かってきます。『人の肌を明るくしたいときには赤のチャンネル』といったように、カラーチャンネルの選び方、ハイライト部分の強調や調整に『チャンネルミキサー』を使っていたり…特性を経験でつかんでいるところは、やはり秀逸だなぁ、と思いました。

3.カスタムブラシを使っての、ランダムな模様の描き方
カスタムブラシを使うことで、ありえない情景や複雑なテクスチャのワンポイント、光沢やキラキラのスターも簡単に作ることが出来ます。カスタムブラシの設定によっては、煩雑になりやすいところもありますが…やり過ぎず、ほんのり効果が出るようにするカスタムブラシの設定方法は、より写真加工を自然に見せられる方法なので、勉強になった方は多いのではないでしょうか?

 

CIMG1452.JPG

【総評】
過去のDTP Boosterに参加してきて、Illustrator、InDesignの時と『何かが違う』と感じたのが『年齢層が若いこと』と『女性率が高かった』ように見えました。多分、Web関連やイラストレーターをやっている方も来ていたのでは?と思います。

内容としては、お二方に共通することなのですが『感覚でやっている』事をさらっとやりのけてしまうということです。マスクのかけ具合、ゆがみツールの使い方、ブラシツールやトーンカーブの使いかたは、まねようとしてすぐに出来るものではないと思います。

『感覚ベース』の事だけをフォーカスしてしまうと、DTPに関してのTipsがあまりにも少ないと思うので、自分なりの『DTP的Photoshop』の活用方法を上げるとすると…『レイヤーマスク』と『アルファチャンネル』 の概要を知ることだと思います。仕組みが分かれば、色補正や合成をするときに『どれだけ自然に効果が出せるか』という方法が分かってきますし、切り抜き写真の扱い方、どの部分に対して補正をしたいのか?といった『自分でどこをどうしたい?』という疑問点の解決方法のバリエーションが増えると思いますので。

DTPという観点で見たときの自分の感想としては、InDesignでの『効果』やIllustratorでの『効果』処理も、バージョンが上がるごとにPhotoshopのような効果がすこしづつ出せるようになりました。こういった機能を少しずつ実験していって、Photoshopで目を引くビジュアルパーツを作ってみたり、切り抜きの効果的な方法を覚えていくのも、すごく表現の幅が広がっていいんじゃないかな?と思います。

今後、Photoshopでのセミナーがあるとすれば『CMYKでの入稿の為には、色補正や合成とかはどの辺を気をつければいいか?』『Illustratorと組合わせての効果的な使い方は?』『テクスチャやロゴを作るときの効果的なTips』『レイヤースタイルやアクションパレットの効果的な使い方』といったような解説や事例を挙げて頂けるフォトショッパーやデザイナー、アーティストの方々のお話も是非聞いてみたいと思います。

最後に…周りの方も熱心にメモを書かれている方も多かったようですし、今回の講演内容も充実していてよかったと思います。特にDTP関連のお仕事をされている方は、生きた実践術が間近で見られますから…今後のDTP Boosterの講演に参加することをオススメしますよ!

講演者のお二方、そして関係者の皆さん、お疲れ様でした!

ちなみに…藤本さんの著書『Photoshopデザインラボ -プロに学ぶ、一生枯れない永久不滅テクニック』はずいぶん前に購入していて『なるほど』と思う所が満載な本だったので…オススメの本です。書店でもまだ並んでいるかと思うので、ぜひ手に取ってみて下さいませ。

最後になりますが…どうでもいいことなんですけど…(写真上)公演後の写真撮影の時のものなんですけど…お二方が並ぶと…親子のようでした(笑)

【今後のDTP Boosterについて】
次回はInDesign特集です。講演はあの『Adobe InDesign文字組み徹底攻略ガイド』の著者であり、DTPの壺の主催者、大橋 幸二(おおはし・こうじ)さんです。InDesignのキモとも言える 『文字組みアキ量設定』の攻略を考えている方は是非!

DTP Booster 007(Tokyo/091013)(2009年10月13日、デジタルハリウッド本校セミナーホールで開催)

DTP Booster 007(Tokyo/091013)
2009年10月13日(火)19:00-21:00
会場    デジタルハリウッド本校(お茶の水)セミナーホール

私もすでに参加を申し込みました。 文字組みアキ量設定に不安な箇所もあったりするので…いまから楽しみです!

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1972年生まれ。東京都八王子出身・中野区在住。デジタル機器やデジタルサービスを駆使して、いつでもどこでも人生を謳歌する「デジタル寅さん」として活動中。デジタルの楽しさを知ってもらうためのデジタルサポートを行っています。 その他にはグラフィックデザイナー、料理や食を通じてコミュニケーションを楽しむ研究をしている「食と心の研究家」としても活動。料理コミュニティ「キッチン男子部」の顧問も。
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