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【心のコトノハ】知識は時に、自分の心を曇らせることもある 〜日本メンタルヘルス協会の第1講座を受けてみて〜

先日の11日、日本メンタルヘルス協会の第1講座を受けてきました。その時のレポートをまとめておこうと思います。

11日の当日にレポートを書こうと思ったのですが、その日に地震があって、気持ちが落ち着かない状態で書けなかったこともあったので…今日、改めて見直してみてのレポートになります。

詳細は以下に

 

メンタル協会の第1講座「聴き方 秘密のテクニック」

第1回は、先週の金曜日、東北関東大地震のあった当日で、講座名は「聴き方 秘密のテクニック」という内容でした。

講師は「きのぴー」こと、木下 正則先生という方で、とても温和な笑顔と、標準語なんだけど微妙に訛っているしゃべり方が、とてもほっこりする印象でした(笑)


日本メンタルヘルス協会:木下正則私的ブログ

木下 正則先生の公式ブログです


「聴き方」というテーマで、普段から自分を自重していないと話しまくってしまう自分としては、最初にこの授業を受けることは1番大事なことなので、ありがたい講義でした。

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「知識」は必要かもしれない。でも、それが時には相手の心を閉ざすこともある

この日本メンタルヘルス協会の講座を受ける前から、自分が元々、心理学とかに興味があったので、自分なりに勉強をしていました。今考えると、勉強というよりも「知識」を頭の中に入れていたという表現の方が正解かもしれません。

そんな状態で授業中にディスカッションをしていて感じたのは…各生徒さんたちの悩みや考えを聞いていたときに、自分の中である「感情と考え」が生まれていました。今思い出していても、とても恐ろしいことです。

なぜ「恐ろしい」かというと、理由が3つあります。

  1. その人のすべてを聞かずに、自分の知っている「知識」だけで、その人の状況が「このパターンだな」と、勝手に分かったつもりでいる。
  2. 相手が悩んでいることに対して「自分はこういう風に対処している」という、自分が解決した方法を話すことで、優越感を持とうとしている。
  3. 自分がネガティブと感じている思考に対して「ひっぱられないようにしよう」という思いが強すぎて、その人に寄り添えなくなり、高見の見物状態になっている。

授業が終わって、振り返って、改めて自分の行動に気がつきました。 カウンセリング業を自分のこれからの仕事としてやっていこうと思う人間としては、この3つは絶対にしてはいけないことだと思うんです。振り返ったときに、あまりにもこのことにショックを受けて、しばらく何も考えられませんでした。

でも、今、気がつけて良かった。本当に心の底からそう思います。今後、カウンセリング業をやらなくなっても、人とのコミュニケーションは一生涯続けていくので、このことは肝に銘じておこうと思いました。

グループディスカッションで意見交換をしていただいた方々には本当に感謝です!ありがとうございました(^^)

■今回の授業で大事だと思ったこと

クライアントに対して接するときに、大事なことは…

  1. 「自分が話を聴くときに、なにも分からないとしても「理解しよう」とする心構えから始める」
  2. 「なにより大事なことは、テクニックや方法論でもなく、クライアントとの「信頼」を築くこと」
  3. 「フラット(ニュートラル)な心、立場で常にクライアントの話を聴く」
  4. 「聴くことに対して、状況に応じて意識的に使い分ける」

特にこの4つを大事にして、普段の生活に取り込んでみようと思います。木下先生、ありがとうございました!

まとめ

次回は第2回のレポートをまとめてみようと思います。第1回目の帰りの電車で東北関東大震災を体感しました。地震を体験してから、改めてカウンセリングのことに対する考え方もかわってきたので、そのあたりもお話できれば…と思います。

■違いを認め、受け入れること

余談ですが、自分の好きな漫画に「バンビーノ」という漫画があります。この漫画には、とても興味深い心理描写がたくさん書かれているのですが、その中にこういった台詞があります。

主人公の伴くんが、料理対決に挑んだあるパートナーが突然消息を絶ってしまい、そのことに対して自分の思いをぶつけていた時に、それを聴いていた老人が

「理解出来ないならそれでいい。違いを認め、受け入れることだな。」
(バンビーノ第14巻 P49より)

と言いました。第1講義の授業を受けて、振り返ったときにこの台詞を思い出しました。

「理解出来ないこと」に対して「理解出来ないから受け入れない」と「理解出来ないけど『相手と自分は違う』ということは受け入れる」ことだと、結果がまるで違ってきます。

「自分と考えが違うから受け入れない」という考えを持っていると、人には寄り添えなくなります。

自分と考えは違うけど、それでも「理解しよう」という気持ちをもって接することで、相手も心を開いてくれるかもしれない。自分もなにか感じられるかもしれない。そういったやりとりが重なることで「信頼」って生まれるんじゃないでしょうか?

こんな気持ちにさせてくれるストーリーが満載の漫画「バンビーノ」、興味のある方は読んでみてはいかがでしょうか?




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1972年生まれ。東京都八王子出身・中野区在住。デジタル機器やデジタルサービスを駆使して、いつでもどこでも人生を謳歌する「デジタル寅さん」として活動中。デジタルの楽しさを知ってもらうためのデジタルサポートを行っています。 その他にはグラフィックデザイナー、料理や食を通じてコミュニケーションを楽しむ研究をしている「食と心の研究家」としても活動。料理コミュニティ「キッチン男子部」の顧問も。