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【レポート】6月24日「ePublishing Cafe vol.3」に参加してきました。 #epubcafe

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ePublishingPortが主催する「ePublishing Cafe vol.3」が6月24日にイベントスペース フォーラムエイトにて開催されました。そのレポートをしてみたいと思います。

詳細は以下に。

 

今回で3回目となる「ePublishing Cafe」ですが、二部構成でのセッションが行われました。

以下、公式サイトからの引用です。

テーマ
「デジタル雑誌の未来と新たなビジネスモデルの可能性」

 

<第一部> (18:30-19:00)

基調講演
「iPadで雑誌はどう変わるのか?コンデナストが考える未来戦略(仮)」

講師:
有限会社コンデネット・ジェーピー(コンデナストデジタル)
カントリーマネージャー 田端 信太郎 氏

 

<第二部> (19:10-20:00)

パネルディスカッション
「デジタル雑誌の未来と新たなビジネスモデルの可能性」

講師:
株式会社 富士山マガジンサービス
代表取締役 西野 伸一郎 氏

株式会社サイゾー
代表取締役 揖斐 憲 氏

有限会社コンデネット・ジェーピー(コンデナストデジタル)
カントリーマネージャー 田端 信太郎 氏

データセクション株式会社
取締役会長兼CIO 橋本 大也 氏

 

第一部の田端さんの基調講演を聞いて

iPadと電子書籍の形、広告の絡みについてお話されていました。
田端さんのお話はUstreamなどで何度かお聞きしていて、今日改めてお話を聞いて「アグレッシブだなぁ…」という印象でした。

  • iPadのブランド性の高さ
  • 電子書籍のメリット
    1.書店、取り次ぎを通さなくてもいい
    2.リアルタイムに出せる
    3.読者からのフィードバックの取得
  • 広告の見栄えからして、カラーで見られるiPadの優位性
  • アメリカを例にとって、電子書籍化にあたっての広告費の比較内容
  • 電子書籍版「GQ」を例に、iPadでデモ
    雑誌内からのハイパーリンクを辿っての誌面からの商品の直接購入、動画、ソーシャルネットワークの連携
  • 雑誌や広告だけといったくくりではなく、Webも含めた異種格闘技戦のようなフィールドになる
  • GQをAppSTOREにて配布の際に、配布方法に対して購入者からのコメントが荒れたが、内容的には好評であった
  • iPadなど、AppSTOREで展開する場合の課題は、Appleの審査。通るか通らないかという不安要素がある

 

第二部のパネルディスカッションを聞いて

  • 「雑誌」というブランドは今後どうなっていくのか?
  • 雑誌を出しているというブランド、コンテンツを生み出しているブランド。どのブランドに重点を置くのかを見極めることが重要
  • 読者から見た雑誌の見方
  • 雑誌の定期購読はなくなることはない。リアルタイムを求めるものと、そうでないもので販売形態を考える必要がある。
  • 広告の展開も、今後はデータベースからの予測提供でなく、全く新しい提供方法も必要となってくる
  • リアルタイムで進行しているイベントのログもコンテンツとして活用できる
  • ソーシャルネットワークとの連携が大事になってくる
  • 出版社としては、今後どうしていけばいいか?
  • 本を出すことでなく、情報を整理、編集していくスキルが大事になってくる

 

自分がお話を聞いている中で、取り上げられたテーマと、気になった点をまとめて見ました。
聞く方によっては、耳の痛い話もあり、ワクワクしている方もいるかと思います。一個人のデザイナーとして、今回お話を聞いていて思ったのが、

  • 「電子書籍」というひとつのくくりで、それだけでビジネスをやるものではない
  • EPUB、pdf、アプリなど、展開する形式だけ考えるのではなく、どういった層に販売していくかというマーケティングの考えが必須になる

という2つのことを改めて感じました。

私もマーケティングのことはかじった程度しか分かりませんが、本当にどういった販売戦略をしていくか?ということを前提に関わっていかないと「電子書籍」という名前に振り回されていくような感じを受けました。
自分が受け持つ担当がDTP関連であっても、Web関連、プログラマー、プランナー、ディレクター、広告営業担当、動画作成、編集者、アプリ開発者といった、他のセクションのスキルは必要なくとも「他のセクションではどんなことができるのか?」を理解することは必要になると思いました。

ちなみに、先日参加した「DTP Booster 014(Tokyo/100619)」で、次回のセミナーでは「DTPデザイナーのためのCSS講座」といった内容の講演も企画されているとのことです。この仕組みが分かれば、Webや電子書籍のデータを別の方と共同で作成する時に、体裁は違えども、色味やデザイン処理を共通化して、印刷物や電子書籍、Webのどれにとっても親和性の高い製品が提供できる可能性も十分あると思います。

「自分はDTP関連なので、素材が来たものをデザインするだけ。他のセクションのことは他のセクションでやってもらいましょう」ということではなく「他のセクションではどんなことができるのか?」ということを知っている上で、お互いにより効率的で効果的な連携方法を模索して商品を作成していく。そこが必要なんだと思います。

自分もまだまだ分からないことばかりですが、それは今後、仕事に関わる相手にとっても同じことだと思います。自分の得意分野でのスキルを伸ばすことと同時に、他の人の能力を認めて、理解して、協力していく。
これって、人とのコミュニケーションと似ていると思いませんか?こういった「電子書籍」という業界の流れ、大きく言えば時代の流れを、せっかくならワクワクしながら、自分の成長にも活用していった方が面白いと思います。そのためにもさまざまな業種の方との交流も、本当に大事になってくると思います。

最後に、今回講演して頂いた講演者の皆様、ePublishingPortの関係者の皆様、今日は本当にお疲れ様でした(^^)
こういったイベントを重ねていくことで、制作者側の方達にとって有益な情報を発信して頂くことは、本当にありがたいことです。

今後も、陰ながら一個人のデザイナーとして応援させていただきます!次回もまた、楽しみにしています。

 

【関連サイト】

ePublishingPort公式サイト

ePublishingPort (epubport) on Twitter

Twitter / Search – #epubcafe

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1972年生まれ。東京都八王子出身・中野区在住。デジタル機器やデジタルサービスを駆使して、いつでもどこでも人生を謳歌する「デジタル寅さん」として活動中。デジタルの楽しさを知ってもらうためのデジタルサポートを行っています。 その他にはグラフィックデザイナー、料理や食を通じてコミュニケーションを楽しむ研究をしている「食と心の研究家」としても活動。料理コミュニティ「キッチン男子部」の顧問も。
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