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3月27日(土)に「DTPの勉強会(仮称)第0回」に行ってきました。そして私もショートセッションに参加してきました。

3月27日(土)に東京・目黒の大橋会館で、あかつき@おばなさんが主催の「DTPの勉強会(仮称)第0回」に行ってきました。そのときのレポートをしていこうかと思います。

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セミナー内容

【メインセッション】

【ショートセッション】

  • 「イラレラボ 出張版」カワココさん
  • 「Photoshop CS4のパネルを自作できるAdobe Configuratorの紹介」樋口泰行さん
  • 「InDesign上だけで作る、グラフィカルなパーツ作成方法」杏珠
  • 「InDesign アンカー付オブジェクト」RRRさん

メインセッションの2本と、ショートセッション4本という中で、Bridgeからadobe三種の神器、そして「かづらき」フォントまで、幅広い範囲でのセッションが行われました。プレスタートの勉強会で、この充実した内容、参加者も40人以上と、すばらしいスタートを切ったんじゃないかと思います(^^)

金額も2000円とリーズナブルで、印刷会社やデザイン会社、フリーランスで働いている方にとっては、こういった勉強会などで、新しい技術や考え方を目の前で見られることは励みになるかと思います。
そして、 自分の周りにも「業界の人で、こんなにがんばっている方がいるんだ」という気付きと、懇親会などで同業者の方との交流がまた違った刺激になること多いので、ぜひ、次回以降にも参加することをオススメします(^^)

では、各セッションの感想を書いて見ようかと思います。 

メインセッション

「Adobe Bridgeの使い方」あかつき@おばなさん

巷で「Bridgeの伝道者」と言われているとかそうでないとか…(笑)私の周りでは、「Bridge」を使っている方は一人も見たことがないというほどのレアアプリケーション「Bridge」
実はものすごい便利なんですが、多機能すぎて使いこなせないというのと、詳しい解説書がないから、どうやって使ったらいいのかが分からない、というのが正直な所なのではないでしょうか?
そんな中、あかつきさんの日頃の業務で使っている「Bridge」を基本テクニックから連携テクニックまで、惜しげもなく披露されていました。使った事のない方から、すでに使っている方まで、為になるTipsが満載のセッションでした。

そして、あかつきさんの飼っているねこちゃんの写真プチスライドショーにもなっていたような…(笑)

「かづらき解体新書」あさうすさん

adobeから販売されているフォント「かづらき」を、開発から発表までの流れと共に詳しく解説をされていました。書体は数多く世に出ていますが、ひとつの書体を掘りさげて解説を聞くことというのは、自分にとっても初めての経験だったので、とても新鮮で、そして書体の奥深さに魅了されました。おもしろかったのは、あさうすさんのセッションは…講演と言うよりも、高校のおもしろ名物教師の授業のようなノリだったので「学生時代にこんな先生がいたら、もっと勉強とかに興味を持てたかもなぁ」と、違う意味でトークや解説方法の話の組み立て方に感心してしまいました。

ショートセッション

「イラレラボ 出張版」カワココさん

いつものkawacoco節が炸裂していました(笑)アピアランス、グラフィックスタイル、不透明度、描写モードを駆使して、アクア調のパーツと、打ち込んだ文字の修正可能なパーツの作成方法を披露。さすがのテクニックが満載でした。

現場で制作物の作業工程が見ることってなかなかできませんが、こういったセミナーなどでは、直に制作者の解説付きで実演が見られて、質問もできて、勉強したい方にはもってこいです。
kawacocoさんのすばらしい所は、数値と感覚の両方をバランスよく使って組み立てて行くところだと思います。「どれだけそれらしく見せるか?」という事が分かってくれば、少ない手順で、より効率的に見せる方法が分かってきますので…今度はたっぷりじっくり、デモを見てみたいです、はい。

「Photoshop CS4のパネルを自作できるAdobe Configuratorの紹介」樋口泰行さん

カスタマイズマニアとしては、これほどマニア心をくすぐるモノはないというセッションでした(笑)アプリケーションはバージョンが変わると、ショートカットや機能が統合されたり、仕様が変わったりすることも少なくありません。なので、ショートカットの設定などは、バージョンアップするごとに設定を変えなければならないことも多くありました。その中で、今回の樋口さんのアプローチは「自作パネルを使う」というある意味禁断のアプローチをしてきました。

作業行程の中で、カスタマイズ全開のショートカット派と、堅実メニュー(パネル)派の二つしかないと思っていたんですが、今後は「自作パネル派」というニューウェーブが確立されるかもしれません。今回はPhotoshopのパネルのみでしたが、この流れで行けば、IllustratorやInDesignもそういった流れになるかもしれませんね。

「InDesign アンカー付オブジェクト」RRRさん

今回、初めての講演ということで緊張されていたようですが…いざ講演がはじまれば、ゆっくりマイペースに解説されていて、初めてとは思えないほど落ち着いて解説されていました(^^)

アンカー付きオブジェクトは、自分の業務ではほとんど使った事がないんですが、書籍や文字主体のムックなどで、本文組が多い場合は、とても役に立つセッションだったと思います。
毎回行き当たりばったりで配置をすると、書籍などでは、文字の校正・修正時に見出しや写真の位置がとんでもないことになるのは分かっていながら「どうやったら効率よくできるのか?」というフレームワークのひとつを披露していただけたのでは?と思います。まだまだRRRさんは隠し球をたくさん持っている事は聞いていますので…今後も楽しみにしています(^^)

【総評】

今回の勉強会、何人か感想を聞いたところ「初心者向けでない所がよかった」と聞いていて、ああ、そういえば…と妙に納得してしまいました。使い方にしかり、作業環境にしかり、初心者の方向けというよりは、今やっている業務の中に、なにか新しい風を入れたい。という方向けなのかな?とも思いました。

今の時代、誰かから何かをしてもらおうというアプローチでは、厳しい時代になったのでは?と個人的に強く思っています。やみくもに知識や情報に詳しくなるとか、時代の流行に乗らなきゃ!という事でなく「自分から何かを学ぶ姿勢」という気持ちが一番大事であって「分からなくても、知らなくても、これから学んでいけばいい」という、そういった自分の責任において、自ら学ぶ気持ちになる。そこが一番大事なのではないでしょうか?

今回の勉強会では、そういった気持ちを持った方がいらっしゃったと思います。今回の勉強会で、なにかしらいい発見があれば、私も自分のように嬉しく思います。そして、なによりも、講演された方が(緊張などはあったかとおもいますが・笑)、嬉しそう、楽しそうに講演していたことが、それもまた味わい深かったです(^^)

また次回、参加できること、その空間を共有できる事を楽しみにしています。

あかつきさん、あさうすさん、そして他の講演者や関係者の方々、そして参加してくれた方々、ありがとうございました(^^)

…あ、勉強会の内容が楽しすぎて、自分のセッションのこと書くの忘れてた。

えーと、私のセッションで使ったレジュメだけ、先にアップします。こちらからダウンロードしていただければと思います。パーツのInDesignデータ、作成方法は後日改めてエントリしますので、もう少々お待ちくださいませ。

InDesign.jpg

↑文字を入れ替えただけ(笑)


 

あと、個人的な意見をちょろっと。

・あかつきさんのセッションから。

作業で使っているモニタですが、デュアルディスプレイ、もしくは大画面のモニタにすることで、より「Bridge」を効率よく使えるようになると思います。もし、予算が厳しければ、Bridge用(作業パレット用)の安価なモニタでも十分作業効率が上がりますので、ご検討してみてはいかがですか?

・あさうすさんのセッションから

びっくりしたのは、MacBookなのにWindows7で動いていて、なおかつWindows版のInDesignの画面でデモをされていた事です。これって結構マニアックな環境じゃないですか?(笑)そうかー、あさうすさんって、OSマニアだったのかー(笑)

・Kawacocoさんのセッションから。

Illustratorのver.5.5やver.8を使っている方がCSシリーズを使うときは、アピアランスやグラフィックスタイルを使った事がない方だと思うので、まずは「塗り」と「線」を使っての袋文字から作ってみてはいかがでしょうか?
いきなり本を片手に難しいパーツを作るのでなく、まずはどんなモノができるのか?という事を理解し、ひとつひとつ積み上げて行くのが一番の近道です。

そして、IllustratorもPhotoshopもInDesignも、実はどのアプリケーションも、共通する操作、考え方、方法が結構あります。なので、どれかひとつでもある程度理解していれば、他のアプリケーションを使うときには「ゼロ」からのスタートじゃないですからね(^^) 同じ機能や似たような機能から入っていけば、別のアプリケーションを覚えるときの恐怖感が薄れますよ。がんばってみてください(^^)

【関連サイト】

あかつき@おばなのDTP稼業録 【セッションフォローアップ】DTPの勉強会(仮称) 第0回の補足とおさらい
What’s in DTP: DTPの勉強会 まとめ。
ものかの
イラレラボ illustrator-labo – Topic_DTPの勉強会に参加してきました。

 

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1972年生まれ。東京都八王子出身・中野区在住。デジタル機器やデジタルサービスを駆使して、いつでもどこでも人生を謳歌する「デジタル寅さん」として活動中。デジタルの楽しさを知ってもらうためのデジタルサポートを行っています。 その他にはグラフィックデザイナー、料理や食を通じてコミュニケーションを楽しむ研究をしている「食と心の研究家」としても活動。料理コミュニティ「キッチン男子部」の顧問も。