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【執筆】【雑記】2010年3月18日付の「日刊デジタルクリエイターズ」にて、コラムを執筆させて頂きました。今回は「文房具」がテーマです。

2010年3月18日に「日刊デジタルクリエイターズ」に、「文房具」についてコラムを執筆させて頂きました。
懐かしいアノ遊び道具の思い出から、現在の文房具の使い方まで、楽しんで読んで頂ければなによりです(^^)


 

■?×?×CrossOver Talk[7]

自分の使ってきた文房具の思い出ってありますか?──「BOXY」のボールペンからスケジュールファイルのハックまで

 


 

デジクリ読者の皆さん、こんにちは。studio H.M代表のディレクター/デザイナーの杏珠(あんじゅ)です。
今回は、みなさんにとって身近な存在の「文房具」についてのお話です。文房具の思い出から、自分は文房具が本当に好きなんだと思わせてくれた場所、使い方やハックの話を交えてみようかと思います。

 

●文房具として使っていなかった「BOXYのボールペン」

先日、知人となぜか懐かしいビックリマンチョコの話で盛り上がり、スーパーカー消しゴムの話題に発展しました。小学校の時に、スーパーカーの形をした消しゴムが流行していて、主に2つの遊びをしていました。机の上でぶつけ合って落とす相撲のような遊び。廊下でコースを作って、誰が一番になるか競走するレースなど、当時、クラスのみんなが夢中夢中になっていました。

で、名前はスーパーカーなのですが、モノは消しゴムなので、それを動かすのに道具が必要でした。その道具というのがノック式のボールペンで、ノック機能のボタンを押して戻る反動を使って消しゴムを飛ばしていました。そこで不思議なのが、みんなが「BOXY」シリーズのボールペンを使っていたこと。ノック式のボールペンならなんでもいいんですが……多分、遊ぶために使いやすかったからなんでしょうね。

当時の自分は、みんなが同じものを持っていたとしても「BOXY」のボールペンで、なおかつ本体の色が黒と心に決めていたことが、自分にとっての「ステータス」だったんだと思います(かわいいプライドですね・笑)。そのボールペンを文房具として使っていたかというと……使っていませんでした(笑)。これが、小学校の一番の文房具の思い出です。

「書くための道具」という文房具が、まったく違うことに使われていたこと。それも毎日熱狂的に遊ぶための道具になっているということ。これってすごくないですか? もしかしたら、身の回りの「使っていないもの」とか「普段何気なく使っているもの」が、違う使い方や組み合わせによって、そのモノが生き生きとするなら、これほど嬉しい事はないよなぁ…と思ったんです。

BOXY限定復刻版ボールペン:「昭和レトロ倶楽部」

スーパーカー消しゴム – Wikipedia

 

●文房具に目覚めた聖地「銀座伊東屋」との出会い

ふと、ある変化に気がつきました。キャラクター入りのふでばこをメッシュのペンケースに変えた時や、鉛筆をシャーペンに変えた時など、文房具を変えると、なぜか大人になった気分になりました。今考えると、背伸びしている感じがして、とてもほほえましいのですが…(笑)そのまま時は流れ、20歳を過ぎた時に、自分にとって文房具に対して衝撃的なことがありました。それは「銀座伊東屋」との出会いでした。

ここが、社会人になって文房具のおもしろさを知った場所です。ビル全体がほぼ、文房具の売り場という「銀座伊東屋」で「デザイン、存在、機能……すべてにおいて、文房具はワクワクするもの」と感じて、自分は文房具が好きなんだなぁ、と思いました。

GINZA ITO-YA-2.jpg

 

それを機に、大きな街に買い物に出かけるときは大抵「LOFT」「東急ハンズ」「世界堂」の各文房具コーナーに行き、自分が大好きな家電量販店に行くのと同じぐらいワクワクしています。もちろん我が事務所のある地元、練馬の文具屋さんにもちょくちょく顔を出して、いろいろ物色している自分がいます。「これはどんな時に使うといいんだろう?」「アレと組み合わせてみたらどうだろう?」など、妄想力が爆発しています(笑)

GINZA ITO-YA

LOFT

東急ハンズ – ここは、ヒント・マーケット。

世界堂/画材,額縁の専門販売店

 

●オススメな文具と活用事例

1)スケジュールファイル

1日から31日まで、日毎にインデックスついているクリアファイルです。昨年暮れから2ヶ月分のファイルで運用していますが、とてもいい感じです。ペラのクリアファイルに必要書類を入れて、それをこのスケジュールファイルに挟み込むという使い方です。クリアファイルの色を変えることで、重要度の判別も可能になります。

MobileMeギャラリー - CIMG2639.jpg

これを使う前は、佐藤可士和さんの本「佐藤可士和の超整理術」でも紹介されていた「フェローズ バンカーズボックス」というA4サイズの用紙が入る段ボール箱に、下敷きで仕切りをして、GTD(Getting Things Done)という仕事術で解説されている「43Folders」という仕組みで管理していました。

ただ、取り出すのに面倒ということと、直下スケジュールをすばやく確認したいと常々思っていて、今はスケジュールファイルを併用しています。もうすこし使ってみて、使い方のルールがハッキリすれば、スケジュールファイルを増やして行こうかと思います。

ちなみに、書類などの整理方法は「超整理法」の押し出しファイリング形式をつかって整理をしています。「超整理法」で使用されていたのは封筒なのですが、ウチの事務所ではクリアファイル使って整理しています。理由は取り出さなくても、すぐに内容の確認ができるからです。アスクルなどで100枚入りで550円程度で販売しているので、大量に購入して整理しています。

スケジュールファイル/リヒトラブのAvanti スケジュールファイル

佐藤可士和の超整理術─佐藤可士和 日本経済新聞出版社

フェローズ ジャパン バンカーズボックス

はじめてのGTD ストレスフリーの整理術:デビッド・アレン/田口元

Getting Things Done(a.k.a. GTD)part(3) Lifehacking.jp

アスクル スタンダードクリアーホルダー 業務用パック 1パック100枚入

 

2)はってはがせるノリ

「ポスト・イット」で有名な3M社から出ているこのノリがあれば、大抵の紙がポストイットになります。仮止めや、何度も貼り直しをする場合に重宝します。このタイプの他社のノリも試しましたが、やはり接着具合はこの「はってがせるノリ」が自分には一番しっくりきました。

これは、確定申告などのために、領収書をまとめている方にオススメのアイテムです。市販のリングファイルに、Macを使われている方であれば、スケジュール管理アプリケーションの「iCal」を使い、「日別表示」でその月の1か月分をプリントします。月末にまとめて1か月分出力すれば、そんな手間はかかりませんし、用紙の初日にインデックスシールを貼れば、検索もラクです。この用紙にリング穴を開けてファイリングし、このノリで領収書を貼り、気がついたことは紙に直接書いておきます。領収書が新たに見つかって、追加で貼るときや、別の日に移動するときにも簡単にはがせて、また貼り直せます。

Design × Lifehack × CrossOver Lab» 「青色申告ハックを2つご紹介!」他、2010年3月12日のつぶやきをまとめました!.jpg

3M はってはがせるスティックのり

文房具は使い方によって、本当に用途が広がってきます。今回は長くなるので触れていませんが、手帳のカスタマイズといったら私の考えもおよばないような、すごい使い方をされている方も数多くいらっしゃいます。そういったブログや本を読むのも、またワクワクして面白いですよ。

そして、世の中のデジタル化が進む中、こういう時代だからこそ、デジタルとアナログのいい所を組み合わせることで、よりクリエイティブでワクワクすることができると思っています(たとえば、手書きのメモをScanSnapでスキャンしてEvernoteに取り込む、お気に入りの書き味の違うボールペンやシャーペンでアイデアスケッチをしてみる……など)。

オリジナルの使い方を見つけることで、その文具により愛着が湧く。そしてその使い方で、仕事やプライベートにもいいスパイラルが必ず生まれますから、ぜひ、文房具のすばらしい世界に足を踏み入れてみてはいかがでしょうか。

 


 

スーパーカー消しゴムは、プラモデルで使った残りのプラカラーで塗装したり、車輪に瞬間接着剤をつけ、ボールペンにはスプリングを2コ入れるなど、改造具合も、どんどんすごくなっていった記憶があります(笑)

文房具が好きになったもうひとつの理由はイラストを描いていたこともあると思います。Gペン、カブラペン、丸ペン…紙、インク、スクリーントーンの削る為、エアブラシでのマスキングシートをカットするのに最適なカッターなどなど。いろいろな影響もあって、楽しい生活が送れてきたんだな…と思うと、文房具との出会いは、本当にすばらしいものだと思います。ありがとう、文房具たち!!

そんな文房具に、もし興味を持ったあなた…ぜひ、楽しい文房具ライフ、お試しアレ!

 

【詳細】
■?×?×CrossOver Talk[7]自分の使ってきた文房具の思い出ってありますか?──「BOXY」のボールペンからスケジュールファイルのハックまで/杏珠 : 日刊デジタルクリエイターズ

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1972年生まれ。東京都八王子出身・中野区在住。デジタル機器やデジタルサービスを駆使して、いつでもどこでも人生を謳歌する「デジタル寅さん」として活動中。デジタルの楽しさを知ってもらうためのデジタルサポートを行っています。 その他にはグラフィックデザイナー、料理や食を通じてコミュニケーションを楽しむ研究をしている「食と心の研究家」としても活動。料理コミュニティ「キッチン男子部」の顧問も。
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